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私の民泊施設、旅行サイト「ブッキング・ドットコム」で未払い被害 - 日経ビジネスオンライン

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内藤 忍氏[資産デザイン研究所代表取締役]

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運営する民泊施設が世界最大級の旅行予約サイト「ブッキング・ドットコム」による未払い被害を受けた。新型コロナウイルス禍が落ち着いたことで海外からの観光客が増えていたのに、出はなをくじかれた。サイト運営会社はオランダ本社に権限が集中しており、日本法人を通じた問題解決は困難を極めた。

[資産デザイン研究所代表取締役]
内藤 忍氏

1964年生まれ。91年に米マサチューセッツ工科大学経営学修士課程修了。マネックス証券の創業に参画。スイス系金融機関などを経て、2012年に不動産賃貸や投資セミナーを手掛ける資産デザイン研究所を設立し、代表取締役に就任。

 「おかしいな。入金処理が少しだけ遅れているのかな」

 最初はこのように軽く考えていました。しかし、待てど暮らせどブッキング・ドットコムからの宿泊料が支払われません。その間も私が運営する宿泊施設はこのサイトを介して宿泊客を受け入れ続けており、未払い額はついに300万円を超えてしまいました。

 これは予想外の展開でした。順を追ってご説明しましょう。

 私は東京都の中心部に所有する複数棟の賃貸マンションの中から3つの部屋を宿泊施設に改造し、民泊事業を営んでいます。ブッキング・ドットコムは宿泊客が事前にサイトで決済し、手数料を差し引いた宿泊料が宿泊施設側に入金される仕組みです。数多くある旅行予約サイトの中でもブッキング・ドットコムは世界最大級で、私も宿泊料収入の3~5割を頼っていました。

突然の異変、全国で被害続出

 異変が起きたのは2023年6月のことです。いつもは毎月、前月分の宿泊料がきっちりと入金されていたのに、この月は払い込まれませんでした。7月も入金されず、「これはいよいよ変だ」と感じて、岐阜県などで旅館を経営する知人に状況を尋ねてみました。知人も入金がストップしているとのことでした。どうやら被害者は全国各地にいそうだということが分かってきました。

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