まん延防止等重点措置が解除されました。それを受け、全国規模の「GoToトラベル」事業再開までをつなぐ県内限定の観光キャンペーン「県民割」が地域ブロックに拡大しています。しかし新型コロナウイルスの新規感染者数はまだ高水準。感染したり、濃厚接触者になったりすれば、旅行はドタキャンせざるを得ません。
こうした時、キャンセル料を補償するのが「キャンセル費用保険」です。対象となるキャンセル事由は、本人や同行者の突然の入通院や親族の死亡、交通機関の遅延や運休、急な出張などです。下の「Travelキャンセル保険」では、さらに気象庁発表の特別警報や友人・知人の葬儀への参列、ペットの死亡などの旅行中止も対象になります。日帰り含む国内ツアー、宿泊予約や航空券のキャンセル料が補償されますが、保険金はキャンセル事由により保険金額の100%、50%、30%のいずれかになります。
一方、「トリップキャンセル」はパッケージ型旅行が対象で、キャンセル料の100%補償、50%補償のいずれかを選べます。
いずれもGoToトラベル、県民割の旅行も補償対象。申込可能期間内にネットで申し込みます。
コロナなら支払い要件確認
新型コロナ関連で中止した旅行のキャンセル料にも保険金が支払われますが、支払い要件はやや複雑ですから確認が必要です。
Travelキャンセル保険は新型コロナによる前日・当日の入通院で、キャンセル料が100%補償されます。それに該当しない入通院、濃厚接触者になり検査や健康状態の報告が必要になった、政府の外出自粛要請に従い旅行を中止した時などは30%の補償です。
トリップキャンセルは、感染して療養中か、感染疑いで隔離されたり、出発日が検査結果待ちの期間内になったりした場合は対象になりますが、外出自粛要請に従った中止には保険金が支払われません。ただし主催者側による中止は、解約すれば保険料が戻ります。
いずれも、保険金の請求時に入通院や事故などを証明する書類が必要です。一定期間内に旅行を中止し、保険金の支払いを受けずに解約すると、保険料は戻ります。
清水香（しみず・かおり）
学生時代から生損保代理店業務に携わり、2001年、独立系FPとしてフリーランスに転身。翌年、生活設計塾クルー取締役に就任。『地震保険はこうして決めなさい』（ダイヤモンド社）など著書多数。財務省「地震保険制度に関するプロジェクトチーム」委員。社会福祉士。
［日経マネー2022年6月号の記事を再構成］
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May 04, 2022 at 03:00AM
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コロナでの旅行中止に対応 キャンセル料を補償する保険 - 日本経済新聞
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