いすみ市の観光地域づくり法人「ツーリズムいすみ」は、３年ぶりに他県からの修学旅行の受け入れを再開した。新型コロナウイルスの影響で団体旅行客が激減し、地域経済を支える観光業が大打撃を受けた外房地域にとっては、経済の立て直しに向けて明るい話題となっている。（戸田光法）
ツーリズムいすみは、御宿町観光協会や夷隅東部漁協などの協力を受け、今月１５日までの日程で、愛知県一宮市の４中学校計７５０人を受け入れる予定だ。
第１陣として、いすみ市を訪れたのは、一宮市立奥中学校の３年生１６６人。一行は５月３１日午後、観光バス４台に分乗して、いすみ市入りした。大原漁港を遊漁船で約３０分遊覧し、近くの水産加工場ではアジの開きづくりを体験した。市橋由衣さん（１５）は「当たり前の日常がいろいろな人に支えられていることが分かった」と満足そうに体験を振り返った。さばいたアジは干物にして生徒の自宅に送られるという。
生徒たちは複数の民宿に分かれて泊まり、ワラサのなめろうギョーザやタイの刺し身など地元の食材を堪能した。いすみの漁業の歴史などについて、関係者から話を聞く機会も持った。
いすみ市は２０１９年、初めて一宮市から３中学校の修学旅行生を受け入れたが、翌年以降はコロナ禍で中止となった。ツーリズムいすみの出口幸弘代表理事は「修学旅行の受け入れは観光発信の貴重な機会となる。いすみの里山、里海の魅力を体験してもらい、また旅行に来てもらえれば」と期待する。
将来への波及効果を期待して修学旅行の受け入れに力を入れる自治体は増えている。いすみ市水産商工観光課の担当者は「今後も都市部の修学旅行生に対し、いすみならではの体験型の教育コンテンツを提供したい」と話している。
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June 08, 2022 at 03:00AM
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修学旅行受け入れ再開 コロナで打撃 観光業回復期待 いすみ - 読売新聞オンライン
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