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アバター活用「ホッピング観光」、遠隔釣り体験 旅行の新常態へ - 日経クロストレンド

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日本政策投資銀行(DBJ)産業調査部が、アフターコロナ時代のデジタルトランスフォーメーション(DX)を読み解く人気連載。今回はコロナ禍による外出自粛で大打撃を受けている観光業界のデジタル活用の可能性を取り上げる。オンライン宿泊体験や遠隔操作のアクティビティーなど、新しい観光の形は浸透するか?

ANAグループのavatarin(アバターイン)は、コミュニケーションアバター「newme(ニューミー)」を活用して伊勢志摩エリアにある「海の博物館」「鳥羽水族館」「ミキモト真珠島」をバーチャルで移動して楽しむホッピング観光の実証実験を行った(写真/avatarinリリースより)

ANAグループのavatarin(アバターイン)は、コミュニケーションアバター「newme(ニューミー)」を活用して伊勢志摩エリアにある「海の博物館」「鳥羽水族館」「ミキモト真珠島」をバーチャルで移動して楽しむホッピング観光の実証実験を行った(写真/avatarinリリースより)

 「2019年当時の旅行の仕方に戻ることはないだろう。今後変わっていくし、違ったものになっていく」。米民泊仲介サイトのAirbnb(エアービーアンドビー)、ブライアン・チェスキーCEO(最高経営責任者)は、20年の決算発表でこうコメントした。コロナ禍でリモートワークが普及し、週末に遠出することや長期間にわたって家を離れる人が増えるだろうという見方から、旅行スタイルそのものが変化することを示唆しての発言だ。

 20年は世界的に旅行需要そのものが大幅に減少したという意味で、まさに旅行業界にとっては災厄の年であったことは間違いない。その一方で、旅行に行けないからこそ自宅などにいながら楽しめる新たなサービスの萌芽(ほうが)がみられた年であるともいえる。代表的なものとしては、オンライン宿泊体験、遠隔操作ロボット(アバター)を介して複数の観光施設をめぐるホッピング観光、遠隔操作のアクティビティーが挙げられる。今回はこうしたサービスが、コロナ後も旅行スタイルの1つとして定着していく可能性について紹介したい。

バーチャルで宿泊体験、その効用は?

 旅行における宿泊といえば、観光地の旅館やホテルに赴き、料理や酒を堪能し、温泉に漬かって疲れを癒やすことが一般的だ。しかし、オンライン宿泊体験は実際に宿泊するわけではないため、こうしたサービス提供はなく、あくまで泊まった気分になれるというサービスである。具体的な事例を挙げながら、サービス内容をみていく。

 例えば、和歌山県熊野エリアのゲストハウス「WhyKumano」のオンライン宿泊サービスは、FacebookやInstagramといったSNSを介して予約を済ませ、開催日当日の20時にZoomでチェックインする。スタッフからLIVEで館内や部屋を案内してもらえるほか、仮想ラウンジで他のオンライン宿泊ゲストとも交流できる。22時30分が消灯(退室)となるが、その翌朝にはゲストハウスからイメージムービーでお見送りされるといった内容である。1泊1人当たりの料金は後日WhyKumano 訪問時に使えるワンドリンク付きで1500円だ。

 また、現在放映されているNHKの大河ドラマ「青天を衝け」に関連したオンライン宿泊イベントも20年2月に実施されている。東京都江東区にあるゲストハウス「さくら家」では、本ドラマの主人公・渋沢栄一が明治初期から現在の江東区に住んでいたことから、その関連スポットを紹介するガイドマップ「実業家・渋沢栄一 足跡めぐり」を作成した。このガイドマップを見ながらホストと交流し、さくら家の室内や近所の商店街を紹介してもらえるオンラインイベントだ。

 こうしたオンライン宿泊サービスは、コロナ禍の一過性のもので、旅行が本格的に再開した後には淘汰されてしまうのだろうか。確かにリアルな旅行ができる状態であれば、その代替手段としては機能せず、必要性が感じられないサービスかもしれない。

 しかし、こうしたサービスには、「旅前」から「旅後」まで、一連の旅行に対する付加価値を上げる効用もあるだろう。例えば、観光地の雰囲気や人となりを旅前からオンライン上で伝えることで、観光する人の旅中に対する期待値を高められるかもしれない。また、旅後についても、観光客とオンライン上で接点を持ち続ければ、リピーターの獲得につながる可能性もある。宿泊事業者をはじめとする観光業界は、こうしたオンラインサービスを活用することで、旅前から旅後までのそれぞれのフェーズで、消費者の体験価値を高めていくことが重要になるだろう。

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March 30, 2021 at 03:00AM
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