調査会社のインテージは１１日、夏休み期間（７月１６日～９月３０日）に使う平均予算が前年比１・２倍の６万１４６円になるとの調査結果を公表した。新型コロナウイルスによる行動制限の緩和もあり、過ごし方では海外旅行を予定する人が２・５倍に増えた。消費意欲の高まりを受け、企業の関連商戦への期待も高まっている。
調査は６月２６～２８日にインターネットで実施し、１５～７９歳の男女２５１３人から回答を得た。
平均予算は前年の５万２６９円から約１万円の増加となった。予算を増やす理由については「新型コロナが『５類』に移行し、心理的な制限がなくなった」「３年間旅行を我慢していた」などの回答があった。
過ごし方（複数回答）では「海外旅行」が１・２ポイント増の２・０％、「国内旅行（宿泊あり）」が０・６ポイント増の１９・３％、「国内旅行（日帰り）」が１ポイント増の１０・６％と、いずれも前年を上回った。
旅行大手エイチ・アイ・エス（ＨＩＳ）の調査によると、７月２１日～８月３１日の国内旅行者数は前年比６・８％増となり、コロナ禍前の２０１９年と同水準に回復する見込みだ。旅行先は沖縄や北海道が人気だが、航空券代が比較的安い中国・四国地方の予約も伸びているという。
花火大会や夏祭りなど４年ぶりに復活するイベントが増えることで、関連商戦も盛り上がりを見せる。
三越日本橋本店（東京都中央区）は４月から、浴衣や小物を扱う特設コーナーを設けた。浴衣や小物の４～６月の売り上げは前年同期比４割増と好調で、コロナ禍前の１９年比でも２割ほど増加した。担当者は「訪日客の購入も目立つ。夏休みに向けてさらに需要が高まるのでは」と期待する。
西武池袋本店（東京都豊島区）は６月に特別売り場を設置。水着や日焼け止めなどの売り上げが好調だという。
ただ、インテージの調査では、物価高を受けて「予算を減らす」との回答も目立った。担当者は「移動にかかる費用は節約しつつ、旅先での食事やイベントは満喫するといった『メリハリ』を利かせた夏休みを過ごす人が多いのではないか」と話している。
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July 12, 2023 at 11:33AM
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