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コンサルタントの入社試験でも問われる「仮説思考力」 - 日経ビジネスオンライン

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なぜ短時間で大まかな数字を推定する「仮説思考」が必要なのか。それは、仮説思考が「ビジネスセンス」につながるからだ。経営感覚と言ってもよい。この感覚を持っているかどうかが、経営者と一般社員の感覚の違いと言える。新入社員からマネジャーまで、すべてのビジネスパーソンに役立つ内容を『ビジネス思考力を鍛える クイズで特訓50問 (日経文庫)』 から一部を抜粋してお届けする。

国民全員にマスク、いくらかかる?

【問題】日本国民全員にマスクを2枚ずつ配布、必要な予算はいくら? 何ケタ(数億? 数十億? 数百億? 数千億? 数兆?)の前半か後半かを「10秒で」考え、その理由も明確にしてください。

短時間で大まかな数字を推定するには、どのように考える? (写真:shutterstock)

短時間で大まかな数字を推定するには、どのように考える? (写真:shutterstock)

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【解答】 本問のポイントは制限時間がたったの10秒であることです。本問の目的は、「(超)短時間でざっくりとケタの感覚をつかむ」ことです。これは、具体と抽象の観点でいうと、抽象化の練習にも通じます。「要するにどういうこと?」を説明するのが抽象化の切り口の一つでしたが、ここでは「大体どのぐらい?」という結果をざっくりと算出します。

 ここで必要なのは、「共通化」のコアである「枝葉を切り捨てて、幹を見ることができるか?」という視点です。

 ここまで制限時間が短くては、できることは限られます。日本の人口は1.2~1.3億人ですから、ばっさりと「1億人」とし、マスクは2枚で100円程度とし(コンビニなどで売っているものは「5枚で300円」とかそんなものですね)、あとは配送料ですが、これもざっくりと郵送料と同等と考えれば100円超とかそんなものでしょうか。

 何しろ10秒ですから、せいぜいこの程度の精度で考えるのが精いっぱいでしょう。これらから、

 1億人×(100円+100円)≒200億円

 という結果が出てきます。おそらくマスクの値段や配送料は「倍or半分」ぐらいの誤差がありうるでしょうが、それぞれが相殺する可能性も考えれば、結論は「数百億円の前半」という答えが出るのではないでしょうか?(マスクの単価や配送料は個人の経験や情報次第で変わる可能性はありますが、少なくとも50億円未満や500億円以上という答えは考えにくいと思います)

 参考までに、類似のデータとして、少し前に実際に日本で行われた施策(通称「アベノマスク」)の予算が260億円と言われていますので、本問はこれより少し多い程度と考えれば、先の予測もそれほど大きくはずれていないと予想できます(こちらは「世帯でマスク1枚」という前提でした)。

 もちろんいろいろと細かいことを考えれば、これら以外のコストや大量発注による値引き等、様々なことは考えられますが、「誰にでも分かる範囲で」「超短時間で概算して」「桁の感覚をつかむ」ことがこの問題の趣旨ですので、これ以上の詳細はさらに時間を取った次のステップで検討するという「まずは瞬時に概算」という頭の使い方が重要になります。

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August 02, 2022 at 03:00AM
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